RMとはレペティション・マキシマムの略です。これは筋トレをするときに、重量と回数を設定するときに使用します。
筋トレをするときに何も考えずに、ある程度の重さにして何となくの回数をこなすだけでは、筋肉に刺激がしっかり与えることができないので、非効率的な筋トレとなってしまいます。
また自分がボディメイク(筋肉肥大)を目的としているのか、ランニングなどで持久力をつけたいことを目的としているのかと言ったときに、実はそれぞれの筋肉の鍛え方が違うので、適した重量・回数を設定してあげなければいけません。
そこでRM法を使って、自分に適した重量・回数を設定してあげることで、効果的で効率的な筋トレができるようになるのです。
そこで今回はRM(レペティション・マキシマム)法について解説していきたいと思います。
筋トレで重量や回数の設定の仕方がわからない、自分がボディメイクを目指しているのか、持久力をつけたいのかを明確にするためにRM法は役立ちますよ。
目次
RMとは?レペティション・マキシマムのこと
RMとはレペティション・マキシマムの略です。意味は最大で行える反復回数のことです。
例えば1RMは1回だけギリギリできる重さのこと。ベンチプレスで100kgを1回持ち上げることができるなら、ベンチプレスでのRMは1RMになります。
そして重さを少しずつ下げていくと、反復回数が増えますよね。先程よりも少し軽くした、ベンチプレスで90kgを5回ギリギリ持ち上げれるならば、ベンチプレスでの5RMは90kgとなります。
筋トレは重さと回数だけが大事ではない
筋トレは重さと回数が多ければ多いほど良いと勘違いされがちです。例えば持久力をつけたいのにスクワットを1RMで鍛えても、持久力ではなく、瞬発力などの筋肉がついてしまいますので、目的に合っていません。
また筋肉を大きくしたいのに50RMで、ベンチプレスを余裕をもって反復運動しても、つく筋肉は持久力で、筋肉が大きくならないので、これも目的に合っていません。
さらに付け加えるなら、何も考えず100RMで、ダンベルを使っての筋トレをした場合は、そんな簡単に100回も反復運動ができるということは、一見凄そうですがほとんど筋肉に刺激を与えられていないので、意味のない非効率的なトレーニングとなってしまいます。
つまり筋トレは如何にして、目的に合わせた重さと回数を設定し、筋肉に刺激を与えるかが大切になってきます。
元々の筋肉量や体重によってトレーニングでの重量が変わってくる
(ArtPoseより)
例えば身長は同じでも100kgの男性と50kgの男性では身体に備わっている筋肉量が全く異なります。例え同じようにトレーニング未経験者であっても、体重に応じて筋肉の量も増えます。つまり100kgの男性の方が筋肉が多くついているということです。
そのため「初心者=軽い重量」というのも少し間違った考えなのですね。体重が多ければ元々の筋肉量が増えるので、トレーニングで扱う重量も異なってきます。
そのためRM法で自分に適した重量を設定してあげましょう。
実は筋肉肥大と持久力の鍛え方は違う
おそらくここまで読んだ方はお気づきかと思いますが、筋肉を大きくしたい時と持久力をつけたい時の鍛え方は違います。厳密には目的に合わせたRMを設定し、それに合わせた重さと回数で筋トレする必要があります。
- 最大筋力を増加させる場合は1RM90~100%で1~3回の反復を行う
- 筋肥大をする場合は1RM75~85%で6~12回の反復を行う
- 持久力増加させる場合は1RM30~60%で20~50回の反復を行う
つまりベンチプレスで100kgが1RMの場合、筋肥大を目指すなら75~85kgで6~12回の反復運度を行うことになる。
補足として筋肉には大きく分けて2種類の筋肉があります。速筋繊維と遅筋繊維の2種類があります。速筋は筋肉肥大やバワー増加や瞬発力。遅筋は持久力や身体を引き締めたいときに鍛える筋肉です。
速筋繊維と遅筋繊維について詳しくはこちらの記事
RMと反復回数以外にも違いがある。セット数やセット間の休憩時間にも違いがあるので以下を参考にしてください。
トレーニングの目的 | 負荷強度 | 反復回数 | セット数 | 休憩時間 | トレーニング頻度 |
筋力増加 | 1RM90~100% | 1~3回 | 3~5セット | 180秒以上 | 週1~2回 |
筋肥大と筋力増加 | 1RM75~85% | 6~12回 | 3~5セット | 30秒~90秒 | 週1~2回 |
持久力増加 | 1RM30~60% | 20~50回 | 2~3セット | 60秒~120秒 | 週2~3回 |
RMの注意点!その重量に慣れてきたら、重量を増やしてあげよう
トレーニングの原則のなかに「漸進性の原則(ぜんしんせいのげんそく)」というものがあります。この原則はトレーニングをこなしていると、その重みや刺激に筋肉が慣れていくので、それに合わせて、重さや回数を増やしてあげなければ、筋肉が育たないという原則です。
つまり筋トレを始めたばかりのときは50kgで10回の反復運動を行えていたのが、同じ50kgでも10回以上できるようになってきているなら、筋肉が成長している証です。
そんなときに、55kgに重さを増やしてあげて、10回がギリギリ反復運動を行えるように調整してあげる必要があります。そうしないと、漸進性の原則を考えると筋肉の成長が止まってしまうということです。
「50kg=10RM」だったものを「55kg=10RM」というように筋肉の成長に合わせて、数ヶ月に1度程度RMを見直していきましょう。
まずは自分の1RMを発見し、目的に合わせた重量と回数を設定しよう!
1RMは1回だけギリギリできる反復運動のことでしたね。ベンチプレスで100kgを1回ギリギリ持ち上げれるならば、ベンチプレスでの1RMは100kgです。
これを参考に
- 筋肉肥大を目的とするならば、10RM(10回ギリギリ持ち上げれる重さ)に設定
- 持久力を目的とするならば、30RM(30回ギリギリ持ち上げれる重さ)に設定
というように目的に応じて、重さと回数を設定しましょう。
そしてこのように目的に応じた重さと回数ならびにRMを設定して、数ヶ月ほど筋トレをおこなっていると、その重さに余裕を感じてくると思いますので、漸進性の原則を考慮し、重量を上げるなどして、自分の目的であるRMに合うように調整してあげましょう。
筋トレは重さや回数ではなく、自分の目標にあったRMが大事ということです!